CodeMeter Cloud Liteのライセンス利用状況のレポート

Wibu-Systemsのソフトウェア製品は、知的財産(IP)保護、ソフトウェアエンタイトルメントの制御・管理に役立つことから、多くのソフトウェアベンダーに使われています。これらの製品を使用することで、高精度なハードウェア、特別に暗号化されたファイル、またはリモートで管理されるクラウド環境で、ライセンスやその他機密情報をセキュアに保管することができます。

CodeMeterは、保護すべきソフトウェアと、ソフトウェアベンダーのビジネスにとって重要な情報エンタイトルメント(CmContainerへセキュアに保管)との間を取りもつインターフェイスとして機能します。

しかし、CodeMeterの使用が適さない、または望ましくないケースも存在します。SaaS、モバイルのような外部で管理されているプラットフォームによっては、高性能なセキュリティソフトウェアのインストールが制限される場合があります。つまり、最先端の暗号化技術とセキュリティ機能を有するCodeMeterは、非常に複雑なセキュリティソリューションであるため、利用できない可能性が高いのです。また、CodeMeterがもつ基本機能の1つ、IP保護が不要とされる場合もあります。CodeMeter Cloud Liteは、これらのケースに備えて作られました。

CodeMeter Cloud Liteは、クラウド上でユーザーベースのライセンスを提供します。ライセンスは、CodeMeter License Centralを通じて、作成・配布されますが、CmContainerでライセンスをアクティベートまたは転送する代わりに、CodeMeter Cloud Liteでユーザー割り当てが行われます。

またCodeMeter Cloud Liteでは、複数の異なるデバイスの使い分けが可能です。例えば、午前中はコンピュータから、午後はモバイルデバイスからライセンスにアクセスすることもできます。さらに、使いやすいREST APIが多数提供されているため、ライセンス管理を簡単に行うことができます。

REST APIのレポーティング機能

CodeMeter Cloud Liteのバージョン3.10では、ライセンスの使用状況をレポートする機能を備えた新たなAPIを用意しました。このAPIは、ライセンスの使用に関する情報を照会できるインターフェイスを提供します。また、技術的な観点のみにとどまらず、CodeMeter License Centralが提供する製品やライセンスの情報も取り込み、データをより充実させることも可能です。さらに、強力なフィルタリング機能を用いて、必要な情報を抽出したり、2つのレポートを同時に表示したりすることもできます。情報は全てJSON形式で提供されます。

クエリーフィルターを用いたレポーティング

クエリーフィルターには、作成されるレポートに関するすべての情報が含まれています。例えば、特定の時間範囲内のすべての情報を抽出したい場合には、以下のようにフィルタリングを行います。

フィルタリングは、さまざまな角度から行うことができます。ライセンス属性(例:ファームコード、プロダクトコード、フィーチャーコード)やCodeMeter License Central内の属性(例:顧客番号、チケットID、アイテムID)を指定することができます。これらを用いて呼出しを行うと、レポーティングサービスが必要な情報のみを抽出し出力します。

レポーティング:ライセンスベース表示

LicenseUsageには、ライセンスの使用状況に関するすべての情報が含まれています。もちろん、クエリーフィルターによって抽出された特定のデータも含みます。例えば、以下のような呼出しをした場合、どうなるでしょうか。

次のようなデータが返ってきました。

レポーティング:製品ベース表示

ProductUsageには、CodeMeter License Central からの製品の使用状況に関するすべての情報が含まれています。基本的には、指定されたフィルタリングに応じた、すべてのライセンスアクセスのサマリーがリストとして製品レベルで返されます。

例えば、以下では、ある顧客が使用したすべての製品状況を表示するようフィルタリングを行っています。

次のようなデータが返ってきました。

また、全顧客を対象とした、ある製品の使用状況を抽出することもできます。

次のようなデータが返ってきました。

容易な実装

現代において、1つで全てが解決するという考え方はほとんど通用しません。ソフトウェア/ハードウェアベンダーは、複雑な環境で複雑な規則を遵守しながら業務を遂行しなければなりません。また、ベンダーそれぞれが求めるニーズももちろん異なります。しかし、最先端のIPを保護すべき場合、特に、重要なIPがベンダーの管理下から離れる場合、CodeMeterは非常に役に立ちます。また、IP保護の機能が不要である、もしくはそのようなソリューションが許可されていない環境で実行する場合、CodeMeter Cloud Liteの利用をおすすめします。

製品ベースのビューとライセンスベースのビューを組み合わせられる新たなAPIによって、ベンダーは必要なデータを正確に収集することができます。利用可能なAPIは、今後も拡大していく予定です。

このレポーティング機能を含めたフィーチャーセットには、Java、C++、C#それぞれのサンプルアプリケーションが用意されているため、簡単に利用することができます。実装方法など、ご不明な点はWibu-Systemsの専門スタッフにお問い合わせください。

 

KEYnote 46 – Edition Fall/Winter 2023

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