Disguise – イギリス – マルチメディア

Wibu-Systemsによるライセンシングおよび保護の明確なビジョン

観客を魅了する世界的イベント・ショーを陰で支えるCodeMeterのセキュリティと可搬性

課題

disguiseのテクノロジーは、ソフトウェアとハードウェアが一体化となっているため、その両者をカバーできるIP(知的財産)保護とライセンシングのソリューションが必要でした。つまり、イベントデザイナーが、音楽番組・演劇・企業イベント・映画・放送などで使用する独自ノウハウの盗用を防ぎつつ、収益化する手段です。但し、このソリューションは、ビジネスのスピードに対応できるよう、シンプルさと柔軟性を備えていなければなりません。

解決

disguiseは、Wibu-Systemsが提供する、CodeMeterを中心に構築された複合ソリューションを採用しました。デザイナーが使用するソフトウェアは暗号化され、ライセンスの付与もCodeMeterから行われます。ライセンスコンテナには、作業の機動性を高めるCmDongle(ハードウェアベース)と、よりシンプルな物流を実現するCmActLicense(ソフトウェアベース)の2種類があり、エンドユーザーは自由に選択できます。また、同社のソフトウェアで作成された作品には透かしが入るため、同社以外のハードウェアによる不正利用を防ぐことができます。エンドユーザーは、CodeMeterのライセンシング機能が組み込まれた専用ハードウェア上で作品を操作します。

結果

CodeMeterソリューションは、disguiseのエコシステムに簡単かつスムーズに統合可能な上、豊富なライセンスモデル・ライセンスコンテナにより、IP保護と新たにレンタル会社とのビジネスモデル創出を実現しました。デザイナーは、高機能ハードウェアの購入なしに、disguiseのハードウェア上で作業を進めることが可能になりました。

James Bentley, Head of Software Engineering, Disguise
「私たちは、ライブイベントのショーを設計するデザイナーやプロデューサー向けのソフトウェアを開発しています。CodeMeterの採用により、設定の常時確認が可能となり、不正改ざん防止につながります。また、更新も非常にシンプルです。IPのリスクへの不安は解消されました。」

disguise社について

ロンドンを拠点とするデザインスタジオUnited Visual Artistsによって創設されたdisguiseは、映像のプロフェッショナルに向けた世界初の統合制作システムを提供し、魅力的なアイデアの形作りをサポートします。劇場からコンサートツアー、インスタレーション作品から放送イベント、スポーツイベントからプロジェクションマッピングイベントに至るまで、disguiseソリューションは、仕事を支える新たなツールとなり、世界で注目を集める豪華なショー(例:G20サミット(2013)、ダイヤモンド・ジュビリー(2012)、ユーロビジョン、ツアー(マドンナ、ロビー・ウィリアムス、アリアナ・グランデ、U2など))を手掛けました。

成功の要因とは

映像は、ライブイベントの重要な要素となっています。あなたがお気に入りのアーティストのコンサートに参加するとき、disguiseの技術がその映像表現の裏側を支えているかもしれません。同社は、IPを保護する正規ライセンスを付与したソフトウェアとハードウェアの効率的な提供、およびデザインを完成させるまでのデザイナーとクライアントとのやり取りの保護を実現するため、Wibu-Systemsと提携しました。

disguiseは、クリエイターと技術者による、壮大なライブビジュアル体験の想像・制作・配信を可能にするプラットフォームです。最先端の体験制作ソフトウェアと強力なメディアサーバーハードウェアが一体となり、ブランドとアーティストそしてプロダクションが観客を魅了するストーリーを提供する一助となります。disguiseの強みは、この強力なソフトウェアと専用ハードウェアの組み合わせにあるのです。

しかし同時に、同社は、大きな課題も抱えています。それは、IP保護です。ソフトウェアやハードウェアを不正使用や 偽造行為から守るため、disguiseはWibu-Systemsが提供するCodeMeterを採用することにしました。同社には、エンドユーザーが自由に選択できる豊富なオプションを提供しています。そのオプションの1つであるCmDongleを選択すると、有効なライセンスを持ち、電子的な不正コピー防止デバイスとして機能します。CmDongleは、コンピューターに接続すると、ソフトウェアの機能を復号することができます。

また、ソフトウェアベースのライセンスコンテナも提供されており、多くのユーザーから支持を得ています。ライセンスコンテナの利用により、誰もが恩恵を受けることができます。例えば、ユーザーは、ドングルの郵送を待つことなく、ソフトウェアを購入後すぐ使い始めることができます。さらに、disguiseは、ドングルの梱包や発送に関する心配をする必要がないため、同社にとっても時間の節約というメリットがあります。保護は、以下の2段階で行われます。ライセンスを付与されたデザイナーは、ショー全体を作成することができますが、すべてに透かしが入るため、この段階では実際のショーに反映させることはできません。そこで、イベント業界の多くのレンタル会社に用意されているdisguiseの専用ハードウェアと、CodeMeterによる組み込みライセンスの出番です。この2つにより、ショーの実現が可能になります。

ライセンスは、disguiseのハードウェアに組み込まれており、Wibu-Systemsは、スマートな方法でそのライセンスの使用状況を管理します。その具体例として、disguiseのソリューションの一つであるRenderStreamがあります。これは、同社のハードウェア、ソフトウェア、コンテンツエンジン、カメラトラッキングをシームレスに統合し、ステージとプロダクションのバーチャルセットをつなぐ、インフラを含みます。

disguiseはこれまで長年にわたり、さまざまなタイプのソフトウェアやハードウェアをリリースし、現在では何千台ものセットやマシンが世に出ています。今回CodeMeterを採用したことで、同社は、エンドユーザーが正しく、改ざん防止の設定にのみアクセス可能なことを確認できます。また、年次更新やアップグレードの販売も同様に、CodeMeterの利用によりスムーズに行うことができます。

また、Wibu-Systemsでは、別の角度でのサポートも行っています。ファームセキュリティボックス(FSB)はビルドサーバーに統合され、そこでは、作成されたビルドを暗号化し、暗号化されていない不正なビルドが出現しないようにします。通常、アーティストの要望などを受けて調整するたびにビルドは何度もやり取りされるため、CodeMeterはすべての安全性を保ちつつ時間の節約を実現するという点でdisguiseに大きく貢献しています。

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