カテゴリ: その他産業

DIgSILENT – ドイツ – インダストリー

電力系統の専門家に真の柔軟性を提供

グリッド解析ソフトウェアの安全性を確保するため、CodeMeterを採用

課題

DIgSILENTのPowerFactoryは、世界を代表する電力系統解析ソフトウェアであり、さまざまな国の電力会社やコンサルティング会社で利用されています。従って、顧客の要件やニーズ(例:エンドユーザーの数、機能性やライセンスの種類)もそれぞれ異なります。このような多様な環境に対応しつつも、セキュリティ面で妥協しないためには、柔軟性と利便性に富み、かつ堅牢である保護およびライセンスソリューションが必要でした。

解決

2016年、DIgSILENTは、全世界で2,500社以上の顧客を抱えるグリッド解析ソフトウェア「PowerFactory」のセキュリティ対策として、Wibu-Systemsが提供するCodeMeter Protection Suiteを採用しました。ライセンスには、顧客のニーズに合わせて多くの設定が用意されており、40以上のモジュールから選択することができます。ライセンスは、ハードウェアのCmDongleまたはソフトウェアのCmActLicenseで配布されます。同社はさらなる柔軟性を追求するため、CmCloudのトライアルを積極的に進めています。

結果

Wibu-SystemsのCodeMeterは5年以上にわたり、DIgSILENTが顧客のニーズに的確に対応できるようサポートしています。CodeMeter License Centralインターネット版の機能により、ライセンスソリューションは、ライセンスのライフサイクル全体をオンラインで柔軟に管理します。また、合わせてC++/.NET/Javaに対応したCodeMeterの強固な暗号化テクノロジーAxProtectorが保証する優れたソフトウェアセキュリティが対になって提供されています。

Dr. Jochen Alber
Managing Director, DIgSILENT GmbH


「私たちのクライアントのニーズは、それぞれ大きく異なっています。Wibu-Systemsが提供するCodeMeterを採用したことで、これらの要件をすべて満たすことができ、同時にソフトウェアの安全性も確保することができました。Wibu-Systemsは、素晴らしいソリューションであり、メンテナンスが容易なライセンスシステムをもつ良きパートナーです。CodeMeterの性能と柔軟性は、選択する際の大きな決め手となりました。Wibu-Systemsは、私たちの要望に応えてくれており、今後も引き続き協力関係を築いていきたいと思います。」

DIgSILENTについて

DIgSILENTは、発電、送電、配電、さらには産業施設、再生可能エネルギーインフラなどを含む電気システム分野で高度な専門サービスを提供する、独立系ソフトウェアおよびコンサルティング会社です。DIgSILENTの革新的な製品ラインナップには、PowerFactory、StationWare、Monitoring Systemsがあります。

PowerFactoryは、標準機能から高度かつ洗練されたグリッド解析アプリケーションに至るまで、あらゆる機能をカバーする代表的な電力系統解析ソフトウェアです。

セキュアなエネルギーインフラのために:Wibu-SystemsとDIgSILENTのアプローチ

ここ数十年の間に、電力の生産・供給方法は大きく変化し、そのスピードは加速しています。ドイツのような主要国では、原子力発電が段階的に廃止されつつあります。石炭やガスは、風力や太陽光へと姿を変えています。老朽化した発電所は廃止され、再生可能エネルギー発電機が至るところに配置されています。こうした変化により、送電網は新たな局面を迎えています。

電力網の設計・管理は、最盛期には非常に洗練されたビジネスと考えられていました。しかし、インフラ自体や需要特性の変化のスピードは速く、人間の創意工夫だけでは対応しきれなくなっています。そのような場面で、技術的なソリューションが求められています。PowerFactoryは、信頼性と柔軟性に優れた解析ソフトウェアパッケージであり、各ステークホルダーのニーズに対応することが可能です。電力負荷と発電の予測、および包括的なネットワーク解析により、送電網の安全性を評価し、非常/緊急事態に備えた計画を策定することができます。また、電力フロー、短絡レベル、動的安定性、高調波などを扱う高度な解析を容易にするため、非常に精緻なアルゴリズムとデータモデルが必要とされます。障害発生時には、人命保護のため、保護装置の適切な調整、さらには供給されないエネルギーを減らすために最適化が求められます。

PowerFactoryは、これらの機能をすべて備えた代表的な電力系統解析ソフトウェアです。このような高度なパッケージに投じられたIP(知的財産)や技術的なノウハウを保護し、不正操作から守ることは、このシステムの開発元であるDIgSILENTにとって極めて重要です。その課題は、まずユーザー層の幅広さにあります。

PowerFactoryのユーザーは、小規模な独立系コンサルタントから、数百人の同時利用者を抱える大手電力会社に至るまで多岐にわたり、各ユーザー固有のITアーキテクチャーと運用要件を有しています。従って、さまざまなソフトウェアバージョンを持つ柔軟なユーザー管理フレームワークが求められます。さらにこの柔軟性は、保護とライセンスシステムの性能にも反映される必要があります。電力システムが複雑さを増すにつれ、PowerFactoryのユーザーは、より多くの自動計算/分析を同時に行うようになります。つまり、何百人ものライセンスユーザーが、一斉にシステムへアクセスした場合でも、パフォーマンスに支障がでないようにしなければなりません。

DIgSILENTは、上記のような厳しい要件を満たすWidows版のCodeMeterを採用しました。この保護テクノロジーは、過去に受賞歴があり、PowerFactoryソフトウェアをIP盗用や不正使用から保護することができます。またCodeMeter License Centralのインターネット版では、柔軟性、信頼性、利便性を備えたライセンス管理を行うことが可能です。DIgSILENTは、各ユーザーの異なるニーズに対応するため、ハードウェアのCmDongleとソフトウェアのCmActLicenseを定期的なライセンスチェックの有無で使い分けることにしました。

DIgSILENTが、ソフトウェア保護とライセンスソリューションを選択する際、柔軟性と信頼性が大きなポイントとなりました。Wibu-SystemsのCodeMeterは、信頼性の高いライセンスシステムの提供と、PowerFactoryが変化の激しい市場に対応できるよう、新たにクラウドライセンスを提案しその期待に応えます。

To top