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CodeMeterに切り替えよう

初めてソフトウェアライセンシングを導入する時には、ニーズに合わせて完璧なソリューションを一から設計することができます。しかし、開発者は多くの場合、すでに何年も何らかの形でソフトウェア保護を使用しています。それは、Wibu-Systemsのレガシー製品であるWibuKeyや競合他社のソリューション、あるいは自身で作成したカスタムテクノロジーであっても同じです。従って、CodeMeterへ切り替える際、一つの疑問が浮かぶはずです。ー「古いライセンスはどうすればよいのか。」

要件の棚卸

切り替え前の重要な判断基準として、要件の把握が挙げられます。

特にセキュリティに関してはよく熟考すべきです(例:リバースエンジニアリングからのソフトウェア保護や不正コピーからの保護をどの程度重視するのか?)。

さらに、確立されたプロセスへのライセンシングの統合も確認すべきです(例:そのプロセスがすべての製品で同じであることは重要なのか?古いバージョンの製品にも新しいライセンスを作成できるようにする必要があるのか?)。

また、予算も重要な判断基準の一つになります。 

適切な移行シナリオの選択

要件とその重要度を把握した後に、自社のニーズに合った移行シナリオを見つける必要があります。一般的には、旧システムの一部を使い続ける移行期間を設置し、その間インストール済みのCodeMeterのベースを徐々に拡張、そして第2フェーズで完全に切り替える準備を行う、という移行システムが考えられます。また、個々の製品をCodeMeterに移行し、その後、全体を移行する、というシナリオもあります。

一般的な移行シナリオを詳しく見てみましょう。

CodeMeter Binding Extension

CodeMeter Binding Extensionにより、ソフトウェアベースのCmActLicenseを古いドングルやその他のデバイスにバインドすることができます。ドングルの交換や古いマシンの改造をすることなく、CodeMeterの全機能を自由に使うことが可能です。既存のユーザーは古いデバイスを使い続けることができ、新しいユーザーにはCmDongleまたはCmActLicenseが提供されます。

また、CodeMeter License Centralの即時利用も可能で、ライセンスの作成と管理プロセスを最適化することができます。CodeMeter Protection Suiteの使用も可能ですが、セキュリティ機能「コードのトラップによるライセンスのロック」は使用できないか、非常に限られた範囲でのみ使用可能です。

このシナリオでは、安全に読み取り可能な一意のIDを提供する古い保護ハードウェアの能力に、不正コピー防止の機能は左右されます。CodeMeterバージョン6.30では、特定のデバイスとCmActLicenseをリンクさせるオプションが導入されました。これにより、ユーザーは、自分のハードウェアに同時に複数のCmActLicenseをもつことができます。割り当てられたデバイスに接続されているすべてのCmActLicenseはアクティブになり、すぐに使用することができます。その時点で接続されていないデバイス上のCmActLicenseはロックされ、使用できません。

このシナリオの欠点として、新しいライセンス管理機能(例:ライセンスの移行や返却)に多くの制限がかかる点が挙げられます。

CodeMeter Runtime Extension

バージョン6.40では、CodeMeter Binding ExtensionがCodeMeter Runtime Extensionに拡張されました。ネイムドデバイスへのライセンスのバインディングだけでなく、(十分なストレージスペースがある場合)ライセンスデータの保存も可能となりました。これにより、レガシーデバイスが完全に「CodeMeter」へと変貌を遂げます。

CmActLicenseは、デバイス接続時に自動的に表示され、接続が解除されると表示も消えます。メモリによっては、ライセンスの返却や転送、トラップの統合も可能です。

2つの保護API

旧システムでは、該当するドングルのAPIのみを使用していました。一般的に、2~3年の移行期間中は、旧来の統合とCodeMeter APIを並行して使い続けます。この間、CodeMeterの配布を開始しつつ、旧システムと同じように使い続け、時間が経過した後に全体の切り替えを行います。 

移行期間中は、交換するドングルの数を最小限に抑えることができます。過去2~3年の間に貴社の製品を購入したユーザーには、すでにCodeMeterが搭載されています。本格的な入れ替えは、保守契約がアクティブな古いユーザーにのみ行われます。

このソリューションは、コストパフォーマンスが高く、スムーズな切り替えが可能です。一方で、CodeMeter Protection SuiteとCodeMeter License Centralの全機能の使用開始は、最終的な移行後になる、というデメリットがあります。従って、最終的な移行が完了するまでは、追加されたセキュリティと統一されたプロセスの恩恵を受けることはできません。

不正コピーに対する保護は、その最も弱い部分と同じ強さとなりますが、それは往々にしてレガシードングルのAPIであることが多いです。

2つの保護APIとProtection Only License

protection only licenseでは、2つの異なった保護APIを使用しつつ、CodeMeter Protection Suiteのより強力なセキュリティの恩恵を受けることができます。しかしながら、これには、Wibu-SystemsのBlurry Boxテクノロジーの重要な要素であるトラップの使用はまだ含まれていません。

Protection Only Licenseは、特定のデバイスに依存しないCmActLicenseです。ソフトウェアと共に配布し、インストーラーで自動的にインストールするだけで利用できます。どのコンピューターでも使用可能な基本ライセンスであり、CodeMeter Protection Suiteでソフトウェアの暗号化を行うことができます。これにより、リバースエンジニアリングからソフトウェアを保護することが可能となります。

セキュアIDとしてのCodeMeter

これは、既存の複雑なライセンスシステムからCodeMeterへの移行時によく行われるシナリオです。CodeMeterは通常、CmDongle形式で既存のシステムに統合され、セキュアなバインディングプロパティとして使用されます。旧システムは2~3年間、使用され続けます。その後、CodeMeterを搭載したシステムのインストールベースは大幅に拡大するため、残りの古いデバイスの交換を開始することができます。このシナリオでは、ユーザーは移行期間にCodeMeterを既に搭載しているため、移行期間以降も旧バージョンを使用することができます。

新しいデバイスの併用

非常にシンプルではありますが、思い切った選択肢としては、「切り捨て」があります。このシナリオでは、すべての新しいライセンスをCodeMeterと共に配布し、古いソフトウェアは古いライセンスのみで使用し続けることができます。プロセスは非常に簡単で、CodeMeter Protection SuiteとCodeMeter License Centralは、新しいソフトウェアで大いに使用することができます。

既存の保守契約をもつユーザーは、新旧両方のライセンスをもつことになり、これらを同時に2台のコンピュータで別々に使用することができます。つまり、リリース時にライセンスが重複するというリスクが、このプロセスの簡便性に勝るかどうか判断する必要があります。

このシナリオは、ソフトウェアベースのライセンスからドングルへ移行、またはその逆を行う際によく見られます。このような場合、ドングルの可搬性と、ソフトウェアライセンスの容易なアクティベーション(ハードウェア追加は不要)、という二つの利点を両立することはできません。

ドングルの交換

最もセキュリティに強い一方で、最もコストのかかるソリューションとして、すべての保護デバイスのCmDongleへの置き換え、が挙げられます。CodeMeter Protection Suiteの全機能がすぐに利用できるため、最も強力な保護が実現します。また、CodeMeterの全機能(例:CodeMeter License Central、ライセンスの返却/移行/借用機能)が含まれます。

前述の「新しいデバイスの併用」シナリオでは、古いライセンスがユーザーの手元に残りましたが、このシナリオでは、古いドングル/アクティベーションは現場で返却または無効にされます。これにより、ライセンスを複製する機能はなくなり、さらにユーザーはライセンスソフトウェアの旧バージョンを使用することもできなくなります。このシナリオは、使用するソフトウェアによって向き不向きがあります。例えば、交通制御ソフトウェアは、監査上の理由からレガシーバージョンも実行できる必要がありますが、一般的なオフィスアプリケーションであれば通常必要ありません。

旧バージョンのパッチ適用

CodeMeterの旧バージョンをインストールするにはパッチが必要となります。このプロセスが単純であるか複雑であるかは、古い保護の統合方法に左右されます。よくある統合方法の1つは、すべての保護クエリーを専用のDLLに移動させることです。これは、セキュリティの面で理想的なソリューションではありませんが、パッチには最適です。古いDLLの修正のみで済み、新しいCodeMeterの互換ライセンスに対して正しいレスポンスを返します。

このパッチにより、古いデバイスが既に存在しない、もしくは無効化されている場合であっても、旧バージョンの継続利用が可能です。ユーザーはソフトウェアを使い続けることができますが、新しいバージョン用にライセンシングされたCmDongleも必要です。実際、2台のコンピュータで2つのバージョンのソフトウェアを同時に操作することはできません。

まとめ

既にライセンスシステムが導入されている場合、CodeMeterへの切り替えに万能なソリューションはありません。ニーズ次第で最適な移行プロセスは異なるため、CodeMeterへの切り替えに、弊社のプロフェッショナルサービスチームではサポートとアドバイスを提供しています。

 

KEYnote 32 – Edition Fall 2016