AxProtector JavaScript

JavaScriptはスクリプト言語として長い歴史があり、当初はブラウザ内やクライアント側の処理で使われていましたが、現在はリッチインターネットアプリケーション(RIA)の複雑なフレームワークとして発展しています。またJavaScriptは、数年前にサーバー側にも進出し、Visual Studio CodeやSlackなど人気の高い多くのソフトウェアパッケージの基礎となる開発プラットフォームのNode.jsやElectron上で動作するスクリプトアプリケーション言語としてよく使用されています。

Wibu-Systemsは、CodeMeter Protection Suiteのバージョン10.80で、JavaScriptアプリケーションの暗号化機能を追加しました。

メカニズム

AxProtector JavaScriptは、Python用製品と似た動作をします。ソースコード内の関数を直接暗号化するため、ソースコードを変更する必要はありません。またビルドシステムにAxProtector JavaScriptを組み込むだけで、もとのコードが暗号化され、実行可能な状態でJavaScriptファイルに格納されます。

暗号化には、以下の3つのタイプがあります。

  • 基本設定:JavaScriptアプリケーション全体を暗号化。自動でライセンスチェック機能を追加。
  • カスタムライセンシング:JavaScriptアプリケーションをモジュールごとに暗号化。ユーザーは、アクティベートする機能を個別に選択可能。
  • 知的財産(以下IP)保護モード:AxProtector JavaScriptをリバースエンジニアリングからの保護としてのみ使用。ユーザーは、ライセンス不要。

ソフトウェア開発者は、簡単な設定ファイルを使用し、暗号化する関数およびクラスを選択することができます。

セキュアな実行

関数は、保護プロセスの一環として作成されたスクリプトファイル内で暗号化および署名されます。CPSRT(CodeMeter Protection Suite Runtime)が新たに搭載され、安全性を高まりました。CPSRTでは、暗号化および署名を実行時に検証し、メモリ内で復号および実行され、再びメモリから削除されます。

最新のAxProtectorテクノロジーを採用し、攻撃者による標準コンポーネントの改ざんを阻止します。またスクリプトおよびCPSRTライブラリ側での、実行前における保護されたソフトウェアの操作は事実上不可能です。

ソースコード自体を暗号化する大きなメリットは、異なるオペレーティングシステム(OS)での動作にあります。暗号化されたスクリプトは、Windows、Linux、macOSのいずれでも、そのまま実行することができます。CPSRTは現在、Windows、macOS、Linuxのx86プラットフォームで利用可能であり、今後さらなるプラットフォームが追加される予定です。

署名に使用される証明書チェーンは、当社のユニバーサルファームコード(6000000以上のファームコード)で最初に導入されたインフラをベースにしています。

機能

AxProtector JavaScriptは、ネイティブおよび.NETアプリケーションのAxProtectorで使われているセキュリティ機能を全て搭載しています。

またAxProtector JavaScriptは、ユニバーサルファームコードとIP保護という2つのライセンシングシステムをサポートしています。このシステムには、コードの暗号化、ランタイムチェック、アンチデバッグ、整合性保護、クラスおよび関数レベルの保護機能が含まれます。ユニバーサルファームコードライセンスでは、セキュリティ向上のため、モジュラー暗号化(IxProtector)、自動ライセンスチェック、隠しトラップを追加することも可能です。AxProtector Javascriptで保護されたコードは、CodeMeterの一般的なコンテナタイプすべて(CmDongle、CmActLicense、CmCloudContainer)で使用することができます。

さらに、CodeMeter Protection Suiteのバージョン11.0から、CmDongleとCmCloudContainerで、CodeMovingが利用できるようになります。CodeMovingは、保護された環境で暗号化されたコードを実行する、スマートな機能です。AxProtector JavaScriptは、CodeMeter Protection Suiteのインストーラーパッケージの一部として含まれています。

ライセンシング

JavaScriptコードの保護には、AxProtector JavaScriptのライセンスが必要です。無料のトライアルライセンスを希望される場合は、弊社までお問合せください。

システム要件

現在、下記のオペレーティングシステム(OS)およびプラットフォームに対応しています。Windows x86、Windows x86_64、Linux x86、Linux x86_64、macOS x86_64

AxProtector JavaScriptで保護されたアプリケーションで使用可能なCodeMeterコンテナタイプは、ユニバーサルファームコード対応のCmDongle、ユニバーサルファームコード対応のCmActLicenseCmCloudContainerです。またNode APIベースのランタイム環境(例:node.js、Electron)も必要です。

アイテム番号 詳細
1336-1800 AxProtector JavaScript (サブスクリプション)
1336-1801 AxProtector JavaScript – Modular Licensing (サブスクリプション)
1336-1802 AxProtector JavaScript – IP Protection (サブスクリプション)
1336-1803 AxProtector JavaScript – CodeMoving (サブスクリプション)
1336-1800-T60 AxProtector JavaScript – (60日間有効のの試用版)
1336-1801-T60 AxProtector JavaScript – Modular Licensing(60日間有効のの試用版)
1336-1802-T60 AxProtector JavaScript – IP Protection(60日間有効のの試用版)
1336-1803-T60 AxProtector JavaScript – CodeMoving(60日間有効のの試用版)

 

KEYnote 42 – Edition Fall 2021

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